痛みの原因
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通常、膝関節は大腿骨(太ももの骨)と頸骨(すねの骨)の連結部分となっていて、2つの骨が接する部分は硝子軟骨というツルツルした軟骨で覆われていて、衝撃を吸収したり動きを滑らかにしたりする役割を担っています。さらに、半月板や滑膜から分泌された関節液なども、クッションや潤滑油のような働きをしています。
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関節液の弾力性が低下することで、衝撃の加わる部分の軟骨が徐々にすり減ってきます。この段階で激しい痛みはありませんが、動作時の膝への違和感や軽い痛みを感じます。
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初期の状態が続くことで膝への負担が増加し、さらに軟骨がすり減ったり半月板が変形したりします。この刺激によって関節を包んでいる滑膜が炎症。それを抑えるために関節液が大量に分泌され、ひざに水がたまった関節水腫を起こします。
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さらに進行すると、負担が集中して減っていた部分の軟骨が完全になくなります。こうなると大腿骨や頸骨が直接ぶつかり、骨自体も削れて損傷。関節が不安定な状態になるため、外見にも分かるほど膝関節が大きく変形し歩行が困難になったり、激しい痛みで眠れないこともあります。