人工関節

損傷して機能が低下した膝関節に変わる役目を果たす

年齢と共に膝の軟骨がもろく薄くなり、負担を上手く吸収できなくなった膝は、炎症や変形などをおこします。症状が進むと、本来はクッションの役割を果たす軟骨のおかげで接触しないはずの神経がこすれ合い、激しい痛みを感じるようになります。
これら一度損傷した膝の機能を回復させることは難しく、症状がひどくなれば歩くこともままならなくなってしまいます。症状が進行した関節を切り取り人工物にすることで、物理的に痛みを治め、膝の機能を蘇らせることができます。

症状が進むと、本来はクッションの役割を果たす軟骨のおかげで接触しないはずの神経がこすれ合い、激しい痛みを感じるようになります

傷ついた関節部分を切り取り、人工の関節をはめ込む

膝の皮膚を15cm〜20cmほど切開し、骨を削って形を整えてから人工関節をはめ込み、固定します。大腿骨(太ももの骨)もしくは頸骨(すねの骨)の片側だけを人工関節にする部分置換術と両方に施す全置換術があり、どちらにするかは関節症の進行具合や日常の活動状況で判断します。人工関節の種類には金属やポリエチレン製があり、耐用年数は一般的に10年〜15年と言われています。
術後のリハビリなどで膝を積極的に動かすことにより、スムーズな膝の動きや筋力アップを促すことができます。

膝の皮膚を15cm〜20cmほど切開し、骨を削って形を整えてから人工関節をはめ込み、固定します

効果とメカニズムまとめ

  • 激しく損傷した関節を人工物にすることで、痛みと機能を大幅に改善
  • 耐用年数は10年〜15年。手術を受けた年齢によっては入換えが必要
  • 術後のリハビリが、膝機能の回復度合いを高める