男女とも要注意 O脚はひざ痛悪化の原因に
O脚は脚のゆがみに始まり、重心バランスの崩れ、ひざの負担増という風に、ひざ痛を引き起こす悪循環の元となります。「発症リスクはおよそ2倍 女性に変形性膝関節症が多い理由」でも触れたように、骨格の特性上、多くの女性がなりやすい要因を持っています。
さらに問題は、自覚症状が薄いまま、日常の癖がO脚を進行・悪化させてしまう点。女性はスカートをはくと脚が見えるのでO脚だと気が付きやすいのですが、男性も他人ごとではありません。以下のチェックリストで、多くチェックが入った人は将来O脚になる危険度が高め。普段の癖で何気なく行っていませんか?
O脚危険度チェックリスト
実は、1つでもチェックが入るとO脚危険度は黄色信号! 歩き方や何気ない癖にO脚は紛れ込んでいるのです。
□ 靴底の外側ばかりがすり減る
□ 足をよく組む
□ 座る時は正座やあぐらをかくことが多い
□ いつも同じ方の手で荷物を持っている
□ ハイヒールをよく履く
疲れやすく尿漏れにも!? O脚は放置するべからず
身長が縮みスタイルも悪化! 不調の原因にも
- [腓骨等(ひこつとう)の位置]: 出典:ママのための教えて知恵袋探検隊
O脚が重症化すると、ひざの外側にある「腓骨等(ひこつとう)」が外側にずれて張り出していきます。そうしてゆがんだまま骨の周りに筋肉が付き、さらに脂肪も付くため、どんどんすねの外側が張り出して脚が変形します。これにより脚が太くなり、身長が縮むだけでなく、だるさやむくみ、冷えが慢性化し、少し歩くだけで疲れるようにも。スタイルが悪くなるだけでなく、全身の不調につながるのです。
O脚で女性は尿漏れトラブルに
- [骨盤底筋と括約筋の説明図]:出典:健やか『T』プラザ
ショッキングなことに、O脚の放置が女性の尿漏れを悪化させるという報告も。尿漏れは出産経験を持つ女性に多い悩みで、出産により尿道周囲の靱帯(じんたい)や筋肉が緩むことが原因とされています。
尿漏れを改善するには、緩んだ骨盤底筋を強化することが有効ですが、O脚になると骨盤底筋(こつばんていきん)と連動する括約筋(かつやくきん)に上手く力を入れられず、排尿の調整が困難になります。O脚の放置は、尿漏れの根本的な治療にならないだけでなく、将来、尿漏れになるリスクを高めることにも。早めの対策が必要です!
1日5分O脚矯正に効く「立つだけポーズ」
- [骨盤矯正立つだけポーズ]:出典:整体院Plus
O脚は習慣により悪化するため、改善には意識して矯正を続けることが大切です。そこで、今回は自宅で簡単にできる矯正方法をご紹介します。
その方法とは、壁を背に立つだけ! この「立つだけポーズ」を約2分、1日3回行うことを1週間続けてみましょう。タイミングは朝、昼、晩が◎。
このポーズを続けることにより、前傾していた骨盤が本来の位置に戻り、O脚矯正の効果が。また、骨盤周りのお尻の筋肉を使って立つことで、正しい姿勢が身に付きます。1日3回が難しい方は、体のゆがみが出やすい夜だけ行ってもOK。続けることが大切です。
※効果には個人差があります。腰痛を起こす場合もあるため、不安な方は一度医師にご相談ください。
「立つだけポーズ」のやり方
- [ハの字の開き方]:出典:Anello d’Oro
ただ立つだけではダメ! 5つのポイントを押さえて、背すじを伸ばして立ちましょう。
1、壁に頭と背中を付けて立つ
「気をつけ」の姿勢で、後頭部、肩甲骨、骨盤、かかとを壁に付ける
2、つま先をハの字に開く
両かかとは壁に付け、つま先を「ハ」の字に開く
3、骨盤を起こしてお尻を締める
前傾している骨盤を“立てる”ように起こし、おへそを壁側に押しつけるイメージで力を入れ、お尻をキュッと締める
4、壁とウエストの隙間は手のひらが入るくらい開ける
5、頭が壁から離れないようにする
- 知恵まとめ
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- O脚は、体のゆがみや脚の変形、痛み、尿漏れを引き起こす脚のトラブル
- 日常の癖がO脚を進行・悪化させるため、日ごろから矯正することが大切
- 正しい姿勢を意識的に行うことでO脚は改善できる