サルコペニア肥満とは
サルコぺニア肥満とは、簡単にいえば、「筋肉が減り、脂肪に置き換わってしまう」こと。サルコぺニアの「サルコ」とはギリシャ語で「筋肉」の意味で、「ペニア」は「不足・減少」を意味します。筋肉が減るのは加齢によって起きる自然現象ですが、日頃の運動不足や偏った食事、食事制限によるダイエットなども原因です。筋肉が減少すれば、それだけ脂肪を燃やしにくくなるため、さらに脂肪を貯め込んでしまうという悪循環に。これが進むと、どんどん運動するのが億劫になり、ただ筋肉が脂肪に置きわる一方になってしまうのです。
ひざの痛みにつながることも……
実はサルコぺニア肥満になると、ひざの痛みにつながることも。もともと、肥満はひざ関節への負担になり、軟骨の摩擦を促してしまいます。よって、サルコぺニア肥満もひざ痛の原因になり得るのです。もし今、ひざの痛みがある方は、サルコぺニア肥満に該当する可能性があります。
あなたは「サルコぺニア肥満」?診断してみよう
そこで、簡易的にサルコぺニア肥満を診断できる方法をご紹介します。
BMI値と筋肉率
- ※イメージです
一般的に、サルコぺニア肥満を測るためには、BMI値と筋肉率の2つを使用します。以下に当てはまる人は、サルコペニア肥満が疑われるでしょう。
BMI値:25以上
筋肉率:女性22%未満/男性27.3%未満
BMI値とは、体格を表す指標のことで、「体重(kg)÷(身長×身長)(m)」の計算式で算出できます。 また、筋肉率とは、体重のうち体を動かす筋肉である「骨格筋」がどれくらいの割合かの数値です。筋肉率を測るには、専用の体重計などの測定器が必要です。
収縮期血圧・中性脂肪・HbA1c
もし健康診断などの結果数値が手元にある場合、収縮期血圧、中性脂肪、HbA1cの項目でもある程度診断することができます。サルコぺニア肥満の人は、この3つの数値が高い傾向があることが分かっています。
収縮期血圧:150mmHg前後
中性脂肪:200mg/dl前後
HbA1c:6%前後
こちらは目安になりますが、これらの数値に近い場合には注意が必要です。ちなみにHbA1cとは、糖尿病の診断指標として使われる数値です。
もし心当たりのある方は、できるだけ早期の対策をおすすめします。
- 知恵まとめ
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- サルコぺニア肥満とは、筋肉が減り、脂肪に置き換わること
- ひざの痛みがある場合、サルコぺニア肥満の可能性がある
- BMI値と筋肉率、他にも収縮期血圧や中性脂肪などの健診数値にも現れる