なぜ、年を取るとひざが痛くなるの?
- 変形性膝関節症患者は年齢増加と比例する
- 出典:ひざイキイキ
年齢を重ねると、ひざが痛む理由。それは、ひざ関節の軟骨の、修復スピードが、破壊スピードに追いつかなくなるからです。若いうちは骨や筋肉の発達を促す「成長ホルモン」の分泌が活発で、なんらかの原因で軟骨に負荷がかっかっても、すぐに修復されていました。しかし、40代以降から分泌量は極端に低下。そのため、修復スピードが間に合わず、破壊が進み、痛みを引き起こしてしまうのです。
関節内で分泌された酵素が、徐々に軟骨を破壊していく
私たちは成長ホルモンの分泌が低下した後も、数十年とひざに負荷をかけながら生活することになります。そしてひざに負荷がかかる度に細胞から酵素が分泌され軟骨をジワジワ破壊します。
まず、初期段階では軟骨が柔らかくなり、その後、薄く頼りない状態になっていきます。
ひざは体の中で最も重い負荷がかかる部位のため、軟骨が関節の損傷を防ぐクッションの役目を果たしています。健康な状態の軟骨ならば、関節を負荷から守ることができますが、もろく薄い軟骨では負荷を受け止めきれません!
ひざを痛ませる酵素が分泌されやすい人とは?
- ひざへの負担が大きい、お姉さん座り
軟骨を破壊する原因である酵素は、全ての人の関節内で分泌されています。分泌量を最小にして、軟骨の破壊を食い止めるために見直すべき、生活習慣をご紹介します。特に、運動不足の方や、いわゆる「お姉さん座り」をよくする人は要注意!
軟骨の酵素が分泌されやすい人①運動不足で体が硬い人
太りすぎないよう気をつけるのはもちろん、柔軟性、バランス感覚を保つ心がけが重要です。例えば、体が硬いとスムーズな動作ができなくなり、関節への負担が増えます。ストレッチをして関節と筋肉を柔らかく保てばバランス感覚も良くなるはずなので、バランスを崩してうっかり転倒……、なんて事態を避けるためにも日頃から意識的に軽い運動に取り組みましょうア。
軟骨の酵素が分泌されやすい②お姉さん座りをする人
脚を長時間組んだり、関節が捻れる座り方 (正座の状態からふくらはぎをずらして床にお尻を落とす、いわゆるお姉さん座り)は控えましょう。
これら、ちょっとした日頃の心がけが、ひざの健康につながるのです。
軟骨破壊が深刻化する前に、早期治療を!
- 病院や整形外科で最適の治療法を相談
軟骨の破壊を抑制して、痛みを改善する治療法は様々です。例えば、最もポピュラーな治療法であるヒアルロン酸注射は、関節の滑りをよくして炎症を抑える作用があります。また、損傷した軟骨自体を蘇らせる再生医療もあります。どんなけがや病気も早期治療が得策なのは間違いありません。「原因に覚えがないのに、よく痛むな…」と感じたら、すぐに病院に相談しましょう。
- 知恵まとめ
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- ひざの痛みの原因は、軟骨のすり減りではなく酵素による破壊
- 身体機能の向上と、ひざに負担をかけない生活習慣が軟骨の破壊を防ぐ
- ひざの疾患が重症化する前の、早めの治療が効果的