いくつ知ってる?ひざ関節の手術|変形性膝関節症コラム

いくつ知ってる?ひざ関節の手術

「ひざ関節の手術を一つ挙げてみてください」と言われたら、きっと「人工膝関節置換術」を真っ先に挙げる方は多いでしょう。でも、実はひざ関節の手術には他にもいくつか方法があるのです。その手術の名前と名称、ちょっと学んでみませんか?

代表的なひざ関節の手術「人工膝関節置換術」

人工関節 ひざ

人工膝関節置換術といえば、変形性膝関節症や関節リウマチなどでダメージを受けたひざ関節を、金属やセラミック、ポリエチレンなどの人工のひざ関節に入れ替える手術のこと。手術は1~2時間ほどで終わりますが、術後はリハビリを要するため、通常は約一ヶ月ほどの入院が必要です。ただし、最近では切開を最小限に留め、入院期間も2週間程度で済む手術も出てきているので、一概に時間がかかるとも言い切れなくなってきました。何より術後はひざ関節の痛みが軽減されたり、歩行が楽になったりするため、多くの人が受けています。

その他のひざ関節の手術を知ろう!

ひざ関節の手術には他にどのような手術があるのでしょうか? いくつかその内容を見ていきましょう。中には、一日で簡単に終えられる、気軽な手術も新しく登場しています。

関節鏡視下手術(かんせつきょうしかしゅじゅつ)

ひざ関節の中を光ファイバーと高性能カメラから成る「内視鏡」で映しながら行う手術です。関節の皮膚に小さな穴を開けて、生理食塩水を入れてから内視鏡を挿入し、直接手術を行います。半月板や靭帯の損傷具合や、軟骨のすりへり具合を観察しながら手術を行うことができます。大きな切開の必要がないことや、感染症を起こしにくい、傷跡も残りにくい、術後すぐに歩行可能などのメリットがあります。

高位脛骨骨切り術(こういけいこつほねきりじゅつ)

すねの内側にある「脛骨(けいこつ)」と呼ばれる細い骨の一部を切除したり、切込みを入れたりして変形部分を矯正する手術です。O脚のように、内側に反って変形しているひざへの負担を、骨を少し切ることで、外側の関節に分散させます。術後はリハビリでスポーツや重労働などが可能になるまでに回復できるといわれています。以前は骨の丈夫な若者のみの手術でしたが、今は固定材が強固になった他、人工骨の利用などで、年齢問わず行われています。

幹細胞移植手術

ひざ関節内のすり減った軟骨に、患者自身のひざ関節にある滑膜(かつまく)から「幹細胞」を採取、ひざの軟骨部分に移植する手術です。「幹細胞」とは、分裂して自分と同じ細胞のコピーを作り出すことのできる機能と、自分とは異なるさまざまな細胞を作り出すことのできる分化機能を備えている特殊な細胞のことです。近年、この幹細胞を用いて、損傷した体のパーツを修復させる再生医療が進んでおり、ひざ関節の分野でもさまざまな研究が行われています。 現在、東京医科歯科大学再生医療研究センターで研究が取り組まれており、すでに5人の人に臨床研究による手術が施され、経過が観察されています。今のところ安全性については問題は出ていないとのことです。

SCAFF(スキャッフ)天然関節治療

SCAFF(スキャッフ)と呼ばれる「疼痛緩和自己コラーゲン」をひざ関節内に注入することで、軟骨の修復を促す治療です。下腹部や太ももから脂肪を採取し、専用の機械でSCAFFを抽出。ひざ関節内に注射で注入するだけの比較的簡単な手術で済み、術後の痛みや負担が少なく、副作用の心配もないなどのメリットがあり、高齢者でも安心して受けることができます。まだ保険適用外ですが、手軽に受けられる手術といえます。

知恵まとめ
  • ひざ関節の手術は、人工膝関節置換術の他にもいくつかある
  • 関節鏡視下手術や高位脛骨骨切り術は従来から行われている手術
  • 幹細胞移植手術やSCAFF天然関節治療は、保険適用外だが最先端の手術である
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